050 子どもとは自由に発想とばすもの
東京ディズニーランドに「ホーンテットマンション」というアトラクションがある。そう、いわゆるお化け屋敷。
託児ボランティアでのこと。
家族と行ってすごく印象的だったらしく、さかんにお話をしてくれた5歳児ネネちゃん(仮名)が、「じゃ、ホーンテットマンションごっこやろう」と言い出た。
場所はただ広いだけの畳部屋。ミニカーや折り紙、お絵書きセットなど、細かなおもちゃがパラパラとあるだけ。何をどうすればいいのか想像もつかないまま「じゃ、しようか」と言ってしまった。
すると彼女は僕に肩車させて、明かりを消し始めたの(電気はひも付きのスイッチ)。
そのあとなんとなく空いていた境の襖や、窓の障子やら閉めていき、薄暗くなったところで…。
(とはいえ昼間なんでたかがしれてる)
突然「きゃ〜〜〜」「きゃ〜〜〜」「きゃ〜〜〜」走り回りながら「きゃ〜〜〜」「きゃ〜〜〜」「きゃ〜〜〜」「きゃ〜〜〜」僕もそれに合わせて「きゃ〜〜〜」「きゃ〜〜〜」「きゃ〜〜〜」同い年のナナちゃん(仮名)も「きゃ〜〜〜」「きゃ〜〜〜」「きゃ〜〜〜」
ボランティア仲間のおばさまがたはあきれ顔?で見守ってた。
こんなんでよかったんだと。
遊びを創造する力って、おもしろい。
子どもってスゲーー。
049 男の子おつきあいはテキトーに 2
長男(小4)がシンノスケ君(仮名)ちに行ってくるといって出掛けた後、ボーちゃん(仮名)がやってきた。
事情を聞くと、ボーちゃんもシンノスケ君の家で遊ぶ事になっていたんだけど、家がわからないから、学校との中間地点でマサオ君(仮名)と待ち合わせしていたのに、こないから、家を知っているウチにきたという事だった。
仕方ないのでウチからシンノスケ君宅へ電話をさせたら「あ、今から行く」とマサオ君の声。近くで聞いてたので、漏れ聞こえていたんだけど、特に悪怯れるでもなく、ボーちゃんも怒った様子でもなく……。
なんだか、子どもの世界って、凄いと思ってしまった。と同時に「簡単に約束を忘れるけど、それは決して悪気があるわけではなく、単純に『忘れる』だけのこと」というのを学んだ気がした。
子どもの世界と言うか、男子の世界?おおらかだわ〜。
細かいことで目くじら立てちゃいけないね。
でも・・・
ボーちゃんがネネちゃんだったとしたら?どうなんだろう。
僕はこう言うの許せないタイプ。
男子なんですけど……。
番外:お父さんも中耳炎になってよ!
今、2020年8月現在、ボランティアみたいな形で或る団体の結構面倒くさいことをしていて、
というかさせられていて、できない!って言えばいいんだけど、全然できないわけではなく、無理すりゃそこそこ出来る事もあるわけで、でもその無理が気持ちから来るものなので、やってることそのものが不条理に思えてきて、ちょっと精神病みそう。
小学校3年の時長男が中耳炎になって、とても痛がってた。
とんな時言った言葉。
「お父さんも中耳炎になってよ!」
当時はなんてひどいこと言うやつなんだ!
って思ったけど、
今の僕がそんな感じかな。
同じ辛さを味わって欲しい!!
😢
048 男の子おつきあいはテキトーに ①
その日は長男(小4)の髪を切りに帰宅後予約制の美容院へ行く事にしていた。
長男にも学校に行く前にしっかり家内が申し渡していたそうだけど、それにもかかわらず、「ゴメン、サトシ(仮名)と約束してきちゃった。髪、切りに行かなくてもいい?」と言う。
家内が散髪の方を優先させようとしたところ「学校の南門で待ってる」と言う。
予約を取り消さなければいけない状況にしてしまったこと。
親との約束守らなかったことに些かカチンときたけど、
そういう時にはどうすべきかを言い聞かせ、今回はと言うことで遊びを許す事にした。
サトシ君の家は学校からそう近いわけでもなく、急な坂道を降りて、登っての所。そんな所からはるばるやってきて、待たされて「遊べない」じゃあまりにも不憫だったし『友達優先』の我が家の法則からそうすることにした。
そんなこんなで遊びに送りだして暫く後、長男が帰ってきた。
あまりに早かったのでどうしたのか聞くと、待っててもこなかったので帰ってきたと言ってソファーにねころんでしまった。
あまりのことにそのままでいいの?と思ったので口を出してしまった。
「待ち合わせ場所、間違えたんじゃない」
「お前が間違えたんだか、向こうの勘違いかわかんないけど」
「もしかしてまだ家にいるとか」
「電話してみれば」
ここでようやく、電話をする気になった様で……
「あ〜、もしもし、サトシ〜
今日、どうする?
…
今からじゃもう遅いし
…
じゃ、また今度ね」
相手が出た瞬間「なんで家にいるんだよ」と切り出すだろうと思っていた僕にとっては信じられない会話だった。(先方の声は聞こえなかったけど)
親との約束を違えた我が子ではなく、今度は友達との約束を果たさなかったサトシ君の方に不信感を持った。
釈然としない思いでその夜、
「今日は散々だったな」と言うと「なんで?」と言うので「お父さんやお母さんには叱られるし、その原因になった友だちからはすっぽかされるし」って言ったら、「そういえばそうだね。そんなこと全然思わなかったよ」
おおらかというか、細かい事にとらわれないというか。
いや、僕にとっては細かいことじゃないんだけど。
047 キッカケがあれば心も切り替わる
前々からその日(木曜日)は家内の出勤時間が早く、次男の起床時間(8時)には既にいなくなっているというのはわかっていたことだった。
ここのところ(月曜から)毎晩、寝るのが遅く、毎朝のようにぐずって、なかなか起きれない状態が続いていた。
家内は長男を学校へ送りだした後、子ども番組のキャラクターのものまねをしたり、キリンのパペット人形を動員したりで、ご機嫌をとりながらゆっくり目覚めさせていた。それでも「まだねむい〜」「ここ(布団)でねる〜」と、なかなか起きようとしなかった。
「お父さんはそこまでしたくないからね。前の晩は早く寝てね!」と言ってたにもかかわらず、前の晩になっても、なかなか寝付けずズルズルズルズル。
やっと、うとうとしてきたところへやや大きめな地震。
結局子ども達が寝付いたのは0時を回ってた。
翌朝(その日)、家内を送りだした僕の頭に蘇ってきたのは数日前のダダゴネ<033>。
(またまた登場エピソード033)
いつもは家内の奮闘でなんとか回避されてはいるものの、「まだねむい〜」がエスカレートしないとも限らない。
かと言ってダラダラとした起こし方はしたくない。
食べ物で釣ってみることにした。
魚肉ソーセージをマーガリンンとマヨネーズを塗った食パンにはさんで、ミミを落とす。
落としたミミは軽く焼いてマーガリンと砂糖をつける。
飲み物は甘いミルクティー。
準備ができたところで、起こしに行った。
やっぱりまだ眠そうで、窓を開けても、掛け物を剥いでも反応無し。
揺り動かしてやっと目を開けた彼は「これして」いつも家内が使っているキリンのパペット人形をはめろと指示をする。
仕方なくはめて「朝だよ、オキテ、オキテ」。
だけど、案の定「まだねる〜」。
(『バカやろ〜〜』と心で怒鳴りつつも)
「今日の朝はねぇ〜」一呼吸おいて
「サンドイッチ!」
すると「おべんと?」と聞くので
「うんん、あさごはん!」
するとパッと目が開き、「じゃ起きる」
パン支度のため起こしにかかったのはいつもより遅かったんだけど、結果的には余裕をもって身支度ができ平和に幼稚園バスに乗せる事ができたのでした。
めでたしめでたし。
食べ物でなくても、起きるための『名目』、切り替えスイッチがあれば良かったのかな。
046 頑張った子どもの思い拾いたい
<033からの続き>
さて、そんなこんながあった帰りのバスを降りてからの次男。
帰り道、近所のおじさんとすれ違ったんで僕は「こんにちは」って声をかけたら軽い会釈でかえしてくれた。
でも次男の声は聞こえなかったので「アレ?『こんにちは』って言った?」って聞いてみた。
次男は挨拶をしてなかったようで、慌てて後ろを振り向いて、「こんにちは」と言ったんだけど無反応。
子ども曰く「気がつかなかったみたい」「大人って、気がつかないね」朝の母親の反応を思い出した様だった。
友だちの家に遊びに行った時も・・・、
お父さんがいたそうなんだけど「あいさつはしてくれなかった」って。
一緒にお邪魔していた家内に言わせると「いや、仕事場からちょっと出て来たって感じだったけど、ちゃんとされてたわよ」……子どもに対してではなかったみたい。
みんな!
子どもの働きかけにはリアクションしてやってよぉ!!
せっかく頑張ってるんだからさぁ。
045 独り寝はなるべく先に延ばしたい
イタリア人と結婚した従姉がいてね、彼女の一人娘はウチの長男と同学年で日本人学校に通っていて日本語もペラペラ。
長男がそんな彼女との会話の中で「弟の寝相が悪くて頭とか蹴られちゃうんだよな」といったようなことを言ったとき、「えっ!弟と寝てるの」と反応されたらしい。
彼女はどうやら一人で寝ているらしい。
我が家では一人っ子の時も親子で寝ていたし弟ができてからも当然のように4人で寝ていた。
子どもとの布団の中の時間というのはなかなか捨て難い。
ただジッとそばにいるだけで安ら出たなぁ。子
どもも同じらしく、例えば寝ていてふと目を覚ました時、僕なり家内なりが触れられる場所にいればおとなしく寝なおすことができたみたい。
一人で寝せなきゃ自立できていないという見方もあるようだけど、こうしたスキンシップを通して安心感のある信頼関係みたいなものができてくるのではないかって思っちゃうんだよねぇ勝手に。
子どもの自立(自律)を目的に子ども部屋を与えたり、独り寝をさせたりという家庭もあるみたい。
一人で寝てくれれば楽なこともあるけど、そんなもったいない!
044 人前で努力は見せない意地っ張り
長男は幼稚園の年長の春過ぎから半年間スイミングに通っていた。もう少しでちゃんと泳げるようになるだろうというところで辞めてしまったんだけど、そのことが小学校4年生の夏に大きな後悔?を生むことになるのだった。
プールのある日に限って体調をくずした。
なんとかせねばと思った家内は市民プールで僕と遊ばせることを提案。2時間足らずの練習だったけど、もともとそれほど不器用でない彼は、それまでできなかった息継ぎも、なんとか形になるようになった。
それからはプールの授業を休むこともなくなったな。
これを学校でやってくれればいいんだけど、それが出来ない。
てか、やろうとしない。
なぜ?
プライドが高いから。
人前で格好の悪いところを見せたくないんだったと思う。
ちょっとやって出来ないことは、もうやろうとしないというようなところが幼稚園児の頃からあった。
育児関係の雑誌を見ていたら、『誉めて育て過ぎると、誉められないことはやりたがらなくなる』と言った内容の記事が書かれていた。「失敗をこわがるようになる」と言うことらしい。
思いっきり身に覚えがあった。
でもね「失敗した!」とは思わないね。
やはり子どもは誉めながら育てていくほうがいいんじゃないかな。
ただ、失敗をこわがらないように、失敗はカッコ悪いことじゃないって思えるように仕向けられればもっと良かったかなって思ったりはするね。
ウチの長男の場合は水泳や縄跳び、ブランコのような全身運動とはちがって、手先を使ったことに関しては、どれ程失敗してもやり遂げようとする。
積み木や折り紙、はさみできったり、糊ではったりとか、自分の理想の形に成るまで、泣きながら取り組んでいる姿を何度も見せられて来た。
「なんでできないんだよ〜」と号泣する場面もしばしば。
親が手伝ったのではダメ。これもまたプライドの高さなんだろうな。
043 頑張って子どもといっしょに口あける
テレビアニメ「一休さん」。
高名な絵師が描いた絵に一休さんが違和感を感じるという話があった。
ダッコした子どもにさじで何かを食べさせようとしている母親の絵だったんだけど一休さんが言うには、母親だったら食べさせようとする時自分も口を開けるはずだ。という理屈。
アニメのその絵の母親の表情は優しそうで美しくはあったけど口は閉じたままだった。
子どもの離乳時期の食事時「あ~ん」といいながら口を開けている自分に気付く度に、「一休さん」の話を思い出していたなぁ。
なんで自分も口をあけてしまうんだろう。子どもに対して「ほら、こうしてごらん」というような気持ちを込めて、動作で伝えようとしているからなんだろうな。
誰かに何かをさせようとする時「これをああして、こうして」と言葉で説明するより、実際に手本をしめしたほうが伝えやすい。
ましてやまだ言葉の通じない場合「口をあけてごらん」っていううんじゃなく、「ア~ン」っていいながら自分が口をあけて子どもに動作を伝えてるんだなって。
↑でも言ってるけど、子どもの学習って『親マネ』からだよね。
042 間違わないソレが男のプライドだ
幼稚園で内科検診のあった日の次男、帰りのバスから降りて帰宅する道すがら、
「ボタン、なくなっちゃった」
よくよくみると園服(袖無しうわっぱり)の一番したのボタンホールがあまってた。
何のことはない、ただのかけ違えだった。
僕「今日、病院の先生、きたんだよね」
次男「うん」
僕「園服自分で着れたんだ」
次男「でもボタンなくなちゃって、ゴメンね」
僕「大丈夫、大丈夫。いつか出てくるよ」
「ひとりで着れてえらかったね」
という会話。
おしまい。
「大丈夫、大丈夫。」のあと「掛け違えてるだけだから。ホラ、ぜんぶあったでしょ。」と、安心させることもできたんだけど、ボタン掛けができたことを評価することを優先してしまった。
失敗したことを指摘されたら出来たことの嬉しさより出来なかったことの恥ずかしさの方が大きくなるもんね。
現にそれでクヨクヨしてたんだから。
出来たことを誉めてもらった方が嬉しいよね。
男のプライドってやつだ。