070 伸ばせる個性は伸ばしたいと思った話
長男のクラスメートに、些か落ち着きの無い男児がいた。授業中でももおとなしくジッとしているのが苦手みたい。
3年の授業参観の時に彼がはっきり先生に「もっと俺の事みてよ!」という発言をした場面があったんだけど、無視されていた。
図工や作文などは他の生徒と違って、面白さがあったので、僕としてはそちらの方で注目していたんだけど、学校の方では『多動』と位置付けたらしく、補助教員まで入って、彼を落ち着かせようとしていた。
その甲斐あってかなんだかわからないんだけど、4年の半ば頃には落ち着きを保てるようになってきたようだった。
ただ、学年の終わりに書かれた彼の作文が、3年の終わりに書かれた、自分の興味あるものに対し、熱く語っていた『作品』に比べ、面白みの無い『一年を振り返っての思い出』になっていたのには、拍子抜けさせられてしまった。
学校の「手のかからない生徒にする為の働きかけ」が個性を無くしてしまったのではと思えてならなかった。