チャイルドマインダーの子ども観

2000年頃の子どもの観察記録 他

076 子どもとは信頼関係を作ることから

僕は中学の頃運動系のクラブに所属していた。三年の頃の話。

ちょっと生意気なウンタラ(仮名)とカンタラ(仮名)という二年生がいた。不真面目…というほどではないんだけど、上級生のいうことを素直にきくというタイプではなかった。特に僕なんかけっこう舐められていた。

(そもそも僕には年下の者に舐められる資質があったみたい)

 

ある日、部活が終わって帰ろうとしてた時、一年生が2人、慌てた様子で「先輩!ウンタラ先輩がいじめられてる」とやってきた。うでっぷしには自信がないものの伝えられたからには知らん顔は出来ないので現場に行ってみると、階段の踊り場で三人の同級生にからまれていた。むなぐらをつかまれ、何発かこつかれていたところだった。

 

相手は二年!上級生という立場だけを武器に、仲裁に入ったんだけど、「オメーにはかんけいないだろー」って軽く突き飛ばされた。で、突き飛ばされては分け入り、突き飛ばされては分け入りを繰り返してるうちに僕に知らせてくれた一年生が教師を連れてきた。その姿をみて、奴等は姿を消していった。

 

というわけで僕としては全然かっこいいところを見せられなかった。むしろみっともないところを見られたもんで、いよいよもって軽く見られるんだろうなと思ってたんだけど…。

その日を境にウンタラの態度が少し変わった。僕に対して…なんというか…気を使うようになったというか、従順になったというか…。彼としては何らかの信頼を僕に感じてくれたのではないだろうかという嬉しい思いをした。

何もできなかったんだけどね。

 

コレを子どもとの関係に置き換えると…。

自分を理解し、応援し、守ってくれると認識した者に対しては従順になる(言うことを聞く)ものではないのかなって。

(親子関係だとそこに『甘え』って要素が入ってくるから一概には言い切れないけど)

信頼している人の言う事には少々疑問に感じても従ってしまうものじゃないかなって。

逆に、どんな正論で接してこられても、信頼してない人の言葉には素直に従えないもんだとも思う。

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ウルトラマンのお面