チャイルドマインダーの子ども観

2000年頃の子どもの観察記録 他

番外:となりのトトロを題材に<2>

となりのトトロの場面を選びながら、子どもとの関わりについて考えていこうといった主旨のシンポジュウムに行った時の話。講師は臨床心理士の先生だった。

●おはあちゃん、登場の場面

 走ってきたメイに「元気だね~」
メイと自分をおばあちゃんに紹介するサツキに対して
「賢そうな子だよ~」
【先生のお話(要約)】
 比較をしない誉め方をしています。「元気だね~」に「それに比べてサツキちゃんは元気ないね」という意味は感じられません。「賢そうな子だよ~」に「それにひきかえメイちゃんはバカみたいだね~」という意味も感じられません。そこには達成感を共に喜びあう姿勢が伺えます。
 子どもの授業参観などで先生が姿勢を正すよう指導している場面をみかけますが、たいがい、「〇〇さんはよくできています」という言葉を聞きます。そこには、誉める事による支配、他の人もそうするようにという「お願い」が感じられます。
 しつけ=おねだりというわけです。
 ないもの(できないこと)をねだられたときの対応には3つあります。
1 従順「しかたがない」という努力
2 反抗「なんだとー」という反発
3 発症(心の病気に陥る)


●おかあさんの病室へお見舞いの場面
 メイ「おとうさん、道まちがえちゃったんだよ」
 おかあさん「そう…」
【先生のお話(要約)】
 この言葉には非難も否定もありません。事実を素直に受け止めているだけです。「ばかだねぇ」とか「しょうがないおとうさんねぇ~」と言わないところが偉いです。



つづく 
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