チャイルドマインダーの子ども観

2000年頃の子どもの観察記録 他

102 心をコントロールできた二歳児

久々に託児ボランティアにきてくれたさとしくん(仮名)2歳。

1歳のころは泣くか寝るかだったのが、今回は……と言いたいところが、相変わらず。

お母さんと離れた瞬間泣き出してしまった。

僕は『おかあさんのところへ行きたいのに行けない』というストレスを紛らわせようとカラーボール遊びを初めてみた。投げたり、取ったり、ぶつけたり。でもすぐに反応はなくなりただ泣くばかり。

次はお手玉……興味なし。今度は抱き上げて回転運動……興味なし。

「おかあさんのとこにいく〜」

「おか〜さんこっちだよーー」と母親がいなくなった方を指差すばかり。

ボラ仲間のおばあちゃん先生は「お母さんすぐくるから」と、僕にとっては一番言って欲しくない言葉掛けをしちゃった。

こっちは『お母さん』を意識の外に出そうとしてるのに。

 

その言葉をスルーして、今度は何かに集中させようと形ハメ遊びにチャレンジ。

「これは何かな」「ゾーさんみたいだねぇ」「どこに入れようか」なぁ〜んてやってると泣きながらも形を手に取り探し始めたではないか。

一つハマった時点で泣くのをやめ、次に挑戦。ここまでおよそ20分。

さとしくんの『落とし所』は『何かに集中させる』が正解だったみたい。

僕は母親を彼の意識から出すことに成功したのでした!

と言いたいところだったけど、ときおり

「もうすぐおかあさんくるよ」

「さん(3時15分)になったらおかあさんくるよ」って言いながらパズルを繰り返した。

 

お母さんのことしっかり意識しながら待ててるじゃん。

これって成長?

って感心したエピソードでした。