086 鬼打ち豆 ひと粒問題
節分の前日、鬼打ち豆用に大豆を煎った。年中次男は味見と称してひと粒食べた。
節分当日の朝(登園前)、思い出したように「どうしよう」と言ってきた。「いくつ食べていいの?」「きのう一つ食べてしまった」と。
整理すると、幼稚園では豆まきの時に年の数(5歳)より一つ多く(6粒)食べると教わってきたのに、昨日一つ食べてしまったので今日6粒食べると一個多くなってしまう! というわけ。
「じゃぁ今日食べるのは五つにしておけば」とか
「昨日食べても、今日一度に六つ食べればいいんだよ」とか
「まいたものを六つ食べればいいんだよ」とか言っても
「きのう一つたべてしまった〜〜」とパニックになり、とうとう泣き出してしまった。
見かねた家内が「昨日の分はうんちになってでてくるから大丈夫よ」と言っても効果がなかった。
しばらく泣きじゃくった後意気消沈のまま食事を済ませ、バス待ち場所へ。もうすっかり落ち着いた様だったので「どう?豆の事は解決した?」と聞いてみた。下手をすれば『地雷を踏む』ことにもなりかねないこの質問に彼は元気よく。
「うんちにしてだす!」
家内のこの提案を聞いた時には「下手な理屈で無理矢理納得させようとして……マッタク…」と思ったんだけど、結果的には彼の心に一番しっくりくる言葉だったみたい。